世界バレー2018の結果に見た世界と日本の差!3位以内に入る為に必要な事とは?
世界バレー2018が終了し、次は2019年のワールドカップバレーと2020年の東京五輪に向けて強化に入ろうというところ。
男子は1次ラウンド敗退、女子は6位とのことで女子に関してはメダルまであと一歩だったというところまで来ただけに余計に悔しい結果に終わったと思います。
しかし、この結果は結果としてしっかりと受け止め次につなげなければならないのが勝負の世界。
今回躍進したイタリアやオランダのように次の大会では更なる飛躍を誓って結果を残していく必要があります。
そんな日本の将来が楽しみなバレーボールですが、今回は女子バレーを中心に世界と日本の差と課題について素人目ながらまとめてみようと思います。
ただの素人から見たバレー論になりますので、これが正しいというわけでもないですが、お付き合いいただける方は読み進めてみてください。
世界バレー2018の総評で見た日本と世界との差
世界バレーで日本女子バレーは6位という結果を収めました。
入賞したという意味ではよくやったと取れますし、メダルが取れなかったという意味ではやはり結果は残せなかったとみるべきでしょう。
そして日本の上位には今大会で優勝したセルビアをはじめ、イタリア、中国、オランダ、アメリカという上位国が存在しています。
日本はこの上位5つの国のうち、セルビア、イタリア、オランダ、アメリカと戦っていますが、2次ラウンドの時にセルビアに勝った以外はすべて負けており、日本の6位という順位に納得する結果を示しています。
1次ラウンドではオランダと戦いましたがフルセットの末に敗戦。
2次ラウンドではセルビアに勝利したものの、3次ラウンドではセルビアにストレート負けを喫し、イタリアにはフルセットの末に敗れました。
そしてアメリカには1セットとったのみで敗れています。
1セットもとれない相手というわけではないので決して日本が弱いということはないのですが、フルセットの末に敗れているというのは最終的に力負けしているということですし、1セットしかとれないとか1セットもとれないという試合があるということはやはり力の差が出たものと思います。
一言で言えばセルビアやオランダ、イタリアといった絶対的エースのいるチームに負けたとも言えますし、最後はアメリカの総合力に負けたとも言える試合結果だったと思います。
このあたりの詰め切れない部分に世界との大きな差が出ていると見ているのですが、ここからは日本の攻撃面、防御面に分けてそれぞれ分析していきたいと思います。
日本が得意ではない攻撃面はアメリカに学ぶべき!
日本は昔から守りのチーム、粘りのチームとも言われ、とにかくしぶとくレシーブを粘って拾ってつなぐバレーで勝利を掴んできました。
決して攻撃力が低いというわけではないですし、今大会では古賀 紗理那選手、黒後愛選手がエースとして抜擢され、古賀 紗理那選手についてはすべての試合に出場し得点ランキングでも上位につけるという結果を残しています。
この結果は大いに誇るべきだし、素晴らしい結果だと思います。
しかし、その分、効果的だったと思われるバックアタックやセンターラインの打数というのはかなり低くなっていたとも言われています。
一時期の速さを追求したバレーから今大会は少しふんわりとしたトスが多くなった日本にとって、センターラインやバックアタックの打数が減っているというのは少しいただけない状況です。
特にセルビアやイタリア、オランダのように絶対的エースと言える選手がいない日本においてトスを散らすということは今後の課題と言えるでしょう。
その点では最終戦で戦ったアメリカは実に見事でした。
攻めという面ではサーブで攻め日本のレシーブを崩し、速攻が打てるときはセンターラインから素早い速攻を打ち、サイドからのアタックを打つ際は高い打点があるにも関わらず足の長いコートの奥に打つスパイクが目立ちました。
結果としてコースを丁寧につくスパイクによって日本は守備範囲を広くとらざるをえない状況に追い込まれ、ディグの精度が悪かったという結果になってしまいました。
このアメリカの攻め方には大いに学ぶところがあったと思います。
まず攻めるサーブの使い方。
より効果的な空間として取りにくい位置に打つサーブは日本のレシーブ陣形の嫌なところをつき、結果としてチャンスボールを返すしかないことが多くありました。
そして返ってきたボールを早い攻撃で決める。
このパターンに持ち込んでいたのが目立ちました。
本来は日本のお家芸であるはずのレシーブ。
これを乱されると手も足も出ないので、サーブというのはとにかく最初の攻撃として有効な手段なのです。
次にセンターラインの早い攻撃。
アメリカはセンターラインからの早い攻撃を適度に散らして使えるところでは必ず使っていました。
しかもセンターの選手は日本の選手より1テンポ早いタイミングで速攻に入っていたんですよね。
これは身体能力もありますが、何よりセッターとスパイカーのコンビのタイミングが合っていたという証拠でもあります。
アキンラデウォというセンターラインの絶対的な存在がいたというのもありますが、縦に横にと素早い動きで必ず速攻に入っていたこともあり、なかなか日本はブロックを絞ることもできませんでした。
ワンテンポ早い攻撃をできるセッターとセンターラインのコンビ、また必ず速攻に入る機動力を鍛える必要があります。
最後にアタッカー一人一人のコースをつく力。
バレーボールはスピード選手権ではないとはよく言ったもので、アメリカの選手は意外にも力任せの強いスパイクはそこまで本数がなく、コートの奥を綺麗についたスパイクや手前へのフェイント、空いているところへのプッシュが目立ちました。
この一人一人のコートを隅々まで狙える技量が大きな差になっているように見えます。
上手くブロックに当ててブロックアウトを狙うスパイクが得意な石井選手のように技量が低いというわけではないですが、やはり強打だけでなくコースをついたりフェイントしたりといった緩いスパイクで点を取れる技量を磨くことが更に上位にいく鍵でしょう。
イタリアのエゴヌやセルビアのボシュコビッチ、オランダのスローティエス、中国のシュ・テイといった大エースは上にあげとけばとにかく打ってくれるというレベルの大エースですが、日本には流石にそのレベルの選手はいません。
よって、もっと幅の広い攻撃方法を個々が身につけるべきです。
決して強いスパイクを打つということではなく、どんな手段でも点を取れる選手として個々が力をつければ高さやパワーで勝負する上位国にも勝てるようになると思います。
日本のお家芸である粘りのバレーは展開できたか?
今回の世界バレーの結果、注目しておきたいのが日本の防御面。
日本は昔からレシーブをしっかりと拾って繋いでいくという守りのバレーを貫いてきました。
世界バレー2018でも多くのレシーブでチームを救ったリベロの小幡 真子はベストレシーバーでもトップに輝いていますし、テレビの前で見ていてもものすごいレシーブの連続に魅了された人も多いのではないでしょうか?
しかし、ディグでは1位となったことはないという結果を見る限り、やはり世界の強豪国のスパイクを上げきるといったプレーが決して下手ではないもののもっと精度を上げていかないといけないという課題が残っていると思われます。
そしてサーブレシーブについても大きな課題となったと思われるのが、負けた試合、特に最後に5位6位決定戦を争ったアメリカ戦ではサーブレシーブをうまく返す事ができずにサービスエースを与えるといったことも多々あったということです。
まず鍛えるべきは個々のサーブレシーブ。
今回は黒後愛選手がサーブで狙われるといったことがありましたが、リベロ以外にも最低2枚はサーブレシーブができる選手がほしいところなので、やはりレフトの二枚エースにはレシーブ力が求められます。
次にレシーブのコンビネーション
アメリカ戦ではサーブで崩されて決められるといったことがよく起きていましたが、これは個々の力以上にレシーブ面での守備範囲やレシーバー同士の連携ができていなかったことによる連続得点でした。
ちょうど守備範囲のギリギリを狙われたり、後ろに下がったら前を狙われたりと守備陣形が完全に乱れたことによる失点でした。
各々の守備範囲と役割が明確になっていれば起きなかったミスですし、レシーブ面でのコンビを磨くことが必要となるかと思います。
まとめ
世界バレー2018が終了し、次はワールドカップが2019年に日本で開催されます。
そしてワールドカップが終わるとすぐに東京五輪です。
今回の世界バレーを糧にさらに上位へと進んでほしいですね。
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